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その男Glass-Jaw-Hopperグラス・ジョー・ホッパー

恐怖のパッ缶

炊事でシンクの洗い物をしていて缶があると缶と蓋を分離しておく・・・・・

廃棄後回収業者が怪我しないようにだ。

かみさんの指導の下やり方を真似た・・・かみさんは俺以外には優しいのだ。
見知らぬおっちゃんにも・・・・・


しかしこの缶・・・・・昔は缶切りでギリギリとこじ開けたのだが今は90%以上パッ缶であり缶切り無くともスカッと開けられるのだ・・・・・・

パッ缶てのは凄い発明だと思う今日この頃である・・・・・・


しかしこのパッ缶から切り取った蓋ほど危険な物は無い・・・・・・

その淵は鋭利なカミソリのようで洗っていると指をスカッと切ってしまうのだ。
今日も切ってしまって血がボトボトと出てしまった。


シーチキンやらツナの缶詰はその需要と消費量からさすがに進化していてスッと取れて危険は無いのだがメーカー不明の垢抜けないミカンの缶詰なんかだとパッ缶システムを採用していてもまだ進化途中のようでスラッと取れなくて頑固である。
蓋だけ取ろうとすると変な力が掛かって力加減がわからずにスカッと指を切ってしまったりするのだ。


パッ缶は危ないのだ・・・・・







缶切り・・・・・何故か恋しい・・・・・

カチャカチャ蝶番(ちょうつがい)みたいなチャチなのとか、ガッチリした缶切りがそれは存在感をアピールして台所に君臨していたもんだ・・・

缶が食卓に登場する度に「ならば参らん、俺がやらねば誰がやる」と頼もしく押っ取り刀で出てきて寡黙に一仕事をこなす姿は中々職人的で格好良かったよ。

そう言えば・・・・・

皆さんの家に栓抜きはありますか?

そう瓶のキャップをシュポンって抜く為の金属パーツの栓抜きだ。

キリンビールやらアサヒビールなんてロゴが本体に浮彫りになっていてね。

ビールの大瓶小瓶もこいつが無けりゃ始まらない。

旅館なんかじゃ丸い重箱みたいな容器にコップなんかと一緒に入っていたりする・・・
皆嬉しそうに何故かコンコンコンとビール瓶の蓋を叩いてシュポッと開けたりするのだ。

恐怖のパッ缶_c0083518_23324954.jpg

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しかし無いのだこの栓抜きが・・・・

親友の缶切りの方はまだかろうじて引き出しの中の箸なんかに埋もれながらも「缶切り死すとも缶詰死せず」なんて難しい顔しながら、残党の武士みたいにうっかり指でも触れたならばザクッと寄らば斬る!ような気骨を見せているのだが栓抜きの方はまったくどこへ行ったのやら・・・・・・

日本狼多摩狐のように絶滅してしまったようだ。

恐怖のパッ缶_c0083518_23172417.jpg


栓抜きはどこへ行ってしまったのだろうか?

各家庭から消えた栓抜きはトボトボと集まって来て、どこかで身を寄せ合って生きているのかもしれない・・・・・・

栓抜き、缶切り・・・栄華を誇った過去を持つ道具・・・・

「あの人は今」状態だ。

いつの間にか結婚出産して何故かロスアンジェルス在住だったり、正式引退はしていないけど舞台に活躍の場を移していたりする。



とにかく今回パッ缶のお陰でザックリ指を切ってしまったよ。

不便な指で炊事洗い物が辛いのだ・・・
恐怖のパッ缶_c0083518_8495686.jpg




by Glass-Jaw-Hopper | 2011-11-24 00:36 |

ガラスの顎のリスクでジャンプし続けるバッタ
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