ピザ〜ラお届けぇ〜
ピザ・・・うちの子は大好きだ。
それは冷凍でもデリバリーでも手作りピザトーストでも構わない。
とにかく皆が好きなピザ・・・何故か山田太一ドラマでは「ピッツァ」などと言うピザ・・・
でもそのピザが浸透し認知されたのは俺が中学生の頃だった。
小学生の造成地開拓地の学区から中学になりエリア拡大でいきなりややお洒落なエリアも学区内となった。
そのエリアにちょっとお洒落なレストランがありそこに「ピザ」ってのがあったのだ。
最初何だかわからない・・・何じゃこりゃ?って感じであった。
だって店外のディスプレィサンプルはチーズがヌバァ〜っと糸引いて1ピースが持ち上げられていて何やら赤黒いサラミが点在するそのグロさは『遊星からの物体X』みたいだったのだ。
江戸時代の庶民が南蛮西洋人の肉料理見た時ぐらいの衝撃だったに違いない。
ちなみに大学時代の仲間の一人は九州の奥地から出てきたヤツで長らくピザの上の物体はてっきりガムだと思っていたらしい。(実話)
固形なのか液体なのか・・・臭いのか香ばしいのか・・・・
手掴みで食べる背徳感なのか優越感なのか・・・・初めて接するその感触・・・・
その衝撃的なお目見えを果たしたピザだが、その浸透率は早かった。
まだ大手チェーンのピザハットがその地に出来る前ではあったがあっと言う間に中学生らに認知されて行ったのだった。
その背景には強引な映画・コーラ・ジーンズ・ロック・車と同じアメリカ文化の後押しの感も否めない。
猪木は強いのか弱いのか・・・絶頂期であれ明らかにアンドレ、ハンセン、ホーガンに体格の劣る猪木が彼らを征して勝利する様は「強い弱い」を越えて強引な示唆する方向「猪木は強い」との説得力を持って「強い」「強くないはずない。」とされて行った。
カルチャーショックを伴う程の馴染み無い食感と匂いと味のピザも「これは世界的に認められた美味さなんだ。」「まずいはずない。」と言う説得力によってやや強引に入り込んでいったのだ。
まったくイタリア人は天才だ。
スパゲッティとピザとで軽く世界を征す。
イタリアン拳銃ベレッタの侵攻も早かったなぁ〜
米軍ではコルトガバメント、アクション映画ではスミス&ウェッソン44マグナムを一挙に駆逐して正式採用拳銃になる様は実に早かったよ。
ピザ・・・・・
洋画とかを好んで見始める年頃・・・新しい物、何かかっこいい物を貪欲に取り入れていくのに何も抵抗が無い世代なのだ。
それまでチーズと言えば給食で出たりおやつにしていたQBBのプロセスチーズしか知らなくて小洒落たお歳暮とか海外のお土産でもらった外国製の何やら凄まじい様のチーズは結局誰も手を付けず朽ち果てるモノってのがチーズへの認識だったしサラミと言えばオトンのウイスキーのツマミのポジションであった。
冒険小説で頻繁に出てくる非常食の「干し肉」ってのは何だとオカンに聞いたら即座にサラミと答えていたっけ・・・・・
ちなみにその数年前の小学生の頃、刑事コロンボにはまっていた俺は頻繁にコロンボが街のスタンドで食する「チリ」と言う食べ物に興味津々で一緒に見ているオカンにチリとは何だ?と聞いた。
するとオカンもピザ以上に認知されていない未開の食べ物であったろうが子供の手前知らんとは言えずに躊躇無く「おじや」と即答したのだ。
俺は何でアメリカ人の刑事が日本のおじやを食っているのかと疑問をも持たずそれまでやや苦手だったおじやを嬉しそうにすすったと言う哀しい過去がある。
どうもオカン情報は「サラミ」の事例といい信用度が低かった。
ちなみに正式なハンバーガーに接したのもかなり後半の高校時代である。
それまでのハンバーガーって言えばパン屋の調理パンの一種に過ぎなかった。
もしくはアメリカかぶれした喫茶店のマスターこだわりの1メニューね。
ポパイに出てくるサブキャラのおっさんがやたら「チーズバーガー、チーズバーガー」と言っていたような・・・・・
地元に「ロッテリア」が出来た時まで理解不能であった。
当時の地方都市なんてそんなもんであったのだ。
とにかく未知の食べ物とのファーストコンタクトは様々なドラマを生み出すようだ。
中学の体育教師の高木は軍隊の鬼軍曹みたいなヤツだった。
比較的緩やかな校風の中学で一人だけ軍人みたいな乗りで授業をする白髪混じりの坊主頭の先生で生徒達からは疎まれていた。
この高木がよく気持ち悪くなって吐く事を「ピザ」と言った。
オエェと口から戻す様をジェスチャーで示して「ピザァ〜」と言うのが彼の表現で愛国心あるイタリアンマフィアが聞いたら激怒してマシンガンで蜂の巣にしそうな暴挙を平気でしていたのだ。
ある体育の授業で熱血イタリアンマフィアの如き高木に真っ赤な顔して猛抗議したのは山田君であった。
そう山田君はその洒落たレストランの家の子だったのだ。
彼にしてみれば自分の家の主力メニューのピザをそんな風に言われるのが我慢出来なかったのだろう。
しかし鬼軍曹高木も一生徒に謝るなんて事は面子が許さない・・・抗議を続ける山田君に対して「あんな気持ち悪い物売るな!」とかやや論点がズレながらもあくまで謝罪の姿勢は見せなかった。
その問題は授業内の事に納まらず大きくなっていった。
明らかに子供から見ても高木不利・・・どうも山田君の父兄も事を公にして抗議し戦う方向で話しを進めているようだった。
鬼軍曹高木は結局学期内途中に関わらず転校転勤して行った。
いつの時代も恐怖政治独裁者の最期はあっけなく終わる・・・・・
帝国軍人軍曹はピザに敗れた。
1枚のピザの力を思い知った時だった。
それは冷凍でもデリバリーでも手作りピザトーストでも構わない。
とにかく皆が好きなピザ・・・何故か山田太一ドラマでは「ピッツァ」などと言うピザ・・・
でもそのピザが浸透し認知されたのは俺が中学生の頃だった。
小学生の造成地開拓地の学区から中学になりエリア拡大でいきなりややお洒落なエリアも学区内となった。
そのエリアにちょっとお洒落なレストランがありそこに「ピザ」ってのがあったのだ。
最初何だかわからない・・・何じゃこりゃ?って感じであった。
だって店外のディスプレィサンプルはチーズがヌバァ〜っと糸引いて1ピースが持ち上げられていて何やら赤黒いサラミが点在するそのグロさは『遊星からの物体X』みたいだったのだ。
江戸時代の庶民が南蛮西洋人の肉料理見た時ぐらいの衝撃だったに違いない。
ちなみに大学時代の仲間の一人は九州の奥地から出てきたヤツで長らくピザの上の物体はてっきりガムだと思っていたらしい。(実話)
固形なのか液体なのか・・・臭いのか香ばしいのか・・・・
手掴みで食べる背徳感なのか優越感なのか・・・・初めて接するその感触・・・・
その衝撃的なお目見えを果たしたピザだが、その浸透率は早かった。
まだ大手チェーンのピザハットがその地に出来る前ではあったがあっと言う間に中学生らに認知されて行ったのだった。
その背景には強引な映画・コーラ・ジーンズ・ロック・車と同じアメリカ文化の後押しの感も否めない。
猪木は強いのか弱いのか・・・絶頂期であれ明らかにアンドレ、ハンセン、ホーガンに体格の劣る猪木が彼らを征して勝利する様は「強い弱い」を越えて強引な示唆する方向「猪木は強い」との説得力を持って「強い」「強くないはずない。」とされて行った。
カルチャーショックを伴う程の馴染み無い食感と匂いと味のピザも「これは世界的に認められた美味さなんだ。」「まずいはずない。」と言う説得力によってやや強引に入り込んでいったのだ。
まったくイタリア人は天才だ。
スパゲッティとピザとで軽く世界を征す。
イタリアン拳銃ベレッタの侵攻も早かったなぁ〜
米軍ではコルトガバメント、アクション映画ではスミス&ウェッソン44マグナムを一挙に駆逐して正式採用拳銃になる様は実に早かったよ。
ピザ・・・・・
洋画とかを好んで見始める年頃・・・新しい物、何かかっこいい物を貪欲に取り入れていくのに何も抵抗が無い世代なのだ。
それまでチーズと言えば給食で出たりおやつにしていたQBBのプロセスチーズしか知らなくて小洒落たお歳暮とか海外のお土産でもらった外国製の何やら凄まじい様のチーズは結局誰も手を付けず朽ち果てるモノってのがチーズへの認識だったしサラミと言えばオトンのウイスキーのツマミのポジションであった。
冒険小説で頻繁に出てくる非常食の「干し肉」ってのは何だとオカンに聞いたら即座にサラミと答えていたっけ・・・・・
ちなみにその数年前の小学生の頃、刑事コロンボにはまっていた俺は頻繁にコロンボが街のスタンドで食する「チリ」と言う食べ物に興味津々で一緒に見ているオカンにチリとは何だ?と聞いた。
するとオカンもピザ以上に認知されていない未開の食べ物であったろうが子供の手前知らんとは言えずに躊躇無く「おじや」と即答したのだ。
俺は何でアメリカ人の刑事が日本のおじやを食っているのかと疑問をも持たずそれまでやや苦手だったおじやを嬉しそうにすすったと言う哀しい過去がある。
どうもオカン情報は「サラミ」の事例といい信用度が低かった。
ちなみに正式なハンバーガーに接したのもかなり後半の高校時代である。
それまでのハンバーガーって言えばパン屋の調理パンの一種に過ぎなかった。
もしくはアメリカかぶれした喫茶店のマスターこだわりの1メニューね。
ポパイに出てくるサブキャラのおっさんがやたら「チーズバーガー、チーズバーガー」と言っていたような・・・・・
地元に「ロッテリア」が出来た時まで理解不能であった。
当時の地方都市なんてそんなもんであったのだ。
とにかく未知の食べ物とのファーストコンタクトは様々なドラマを生み出すようだ。
中学の体育教師の高木は軍隊の鬼軍曹みたいなヤツだった。
比較的緩やかな校風の中学で一人だけ軍人みたいな乗りで授業をする白髪混じりの坊主頭の先生で生徒達からは疎まれていた。
この高木がよく気持ち悪くなって吐く事を「ピザ」と言った。
オエェと口から戻す様をジェスチャーで示して「ピザァ〜」と言うのが彼の表現で愛国心あるイタリアンマフィアが聞いたら激怒してマシンガンで蜂の巣にしそうな暴挙を平気でしていたのだ。
ある体育の授業で熱血イタリアンマフィアの如き高木に真っ赤な顔して猛抗議したのは山田君であった。
そう山田君はその洒落たレストランの家の子だったのだ。
彼にしてみれば自分の家の主力メニューのピザをそんな風に言われるのが我慢出来なかったのだろう。
しかし鬼軍曹高木も一生徒に謝るなんて事は面子が許さない・・・抗議を続ける山田君に対して「あんな気持ち悪い物売るな!」とかやや論点がズレながらもあくまで謝罪の姿勢は見せなかった。
その問題は授業内の事に納まらず大きくなっていった。
明らかに子供から見ても高木不利・・・どうも山田君の父兄も事を公にして抗議し戦う方向で話しを進めているようだった。
鬼軍曹高木は結局学期内途中に関わらず転校転勤して行った。
いつの時代も恐怖政治独裁者の最期はあっけなく終わる・・・・・
帝国軍人軍曹はピザに敗れた。
1枚のピザの力を思い知った時だった。
by glass-jaw-hopper
| 2010-08-25 00:50
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