その男Glass-Jaw-Hopperグラス・ジョー・ホッパー

空と大地に掛ける思い

子供らはアニメ「宇宙兄弟」に夢中だ。

何でも兄弟で宇宙を目指しているらしい・・・兄が研究者で弟が宇宙飛行士・・・・


夢中で見ている子供らに「府中の兄弟の話か?」とボケても完全に黙殺された・・・・・

いつの頃か子供の見ているアニメがわからなくなった。
「進撃の巨人」「ナルト」・・・・・
そう言えば俺と妹がゲラゲラ笑いながら見ていたアニメの「パタリロ」をオトンはまったく何が面白いのか理解出来なかったっけ・・・・・

今では俺がジェネレーションギャップである。




「宇宙兄弟」・・・それを見ているうちの場合は「バカ兄弟」


末娘はザクザク100点取ってくるし読書なんかもするのだが上二人はバカ息子である。

何でいつまで経ってもそれぞれの学校の担任に頭下げないとあかんのじゃ〜っ!

バカ兄弟健在・・・

試験の結果はいつも散々だ。
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ホーマー・シンプソンとマージ・シンプソン夫妻は学校面談に二人で行く時悪童バートと優秀な妹リサのどちらに行くか揉めた。

二人とも優秀な妹リサの方に行きたがるのだ。

わかるよ〜その気持ち・・・・・

俺はどちらも行かねばならないのだ・・・逃げ場無し・・・・

まったく寿命が縮むよ・・・・・・








「宇宙兄弟」・・・宇宙に掛ける壮大な夢を持ち挑んでいる兄弟・・・・・

夢を追わなくなり時間に追われる日々の俺・・・・・毎日毎日通勤電車・・・・
そのウン十年の通勤走行距離はのべ計算なら太陽系横断するだろう。
「はやぶさ」なんて目じゃないのだ。

「宇宙親父」である。

そんな親父になっちゃった俺だけどこの俺にだって熱い情熱があった少年時代もあったのだ。










小学生高学年、中学生間近の頃だった・・・・・

俺の一家は中心地の団地から郊外の一軒家に引っ越した・・・・・・

そこはまだ開拓地の造成地だった・・・・・・・


ブルドーザーが山を削って掘り返す赤土の荒野と山と雑木林そして青く広い空・・・・・・・

セイタカアワダチソウが生い茂る果てしない原野・・・・・・・・・・・
初めて見る「マムシ注意」の看板・・・・・・・・・・・

子供心に凄いなぁ~と思った・・・・・・・

自然遊びもワイルドになる・・・・・・・・


俺は毎日新しく出来た友達と泥だらけになって遊んだ・・・・・・

青白きシティーボーイの俺もここではすっかり野生児だった・・・・・・・
中心地では前髪を掻き分けながら中原中也なんかを読んでいた俺だが、ここでは丸刈りで西部劇ごっこなんかをやっていた・・・・・・・・・・


ある日から俺はある事に熱中した・・・・・・

美人女優やアイドルと付き合っても三日で飽きる飽きっぽい俺だが一回熱中すると完全に納得するまで熱中する・・・・・・・


飛行機をこの広い空に飛ばそう・・・・・・・・・・

もちろん本物ではない・・・・・・・

この広く青い空に模型飛行機を飛ばしてみたくなったのだ・・・・・・・・・

その頃の俺の目はまだ澄んでいたのだ・・・・・・・・・・


最初はゴム動力の飛行機だった・・・・・・・
しかしすぐに堕ちてしまう・・・・・・・


もっと・・・・・もっと・・・・・・高く・・・・・・・

もっと・・・・・もっと・・・・・・・遠くへ・・・・・・・・・



動力をゴムではなくてモーターにしたらどうだろうか????

俺はさっそくモーターを取り付けてみた・・・・・・・
子供の定番、子供の友達マブチモーターだ・・・・・・・・・

単3電池をセットすると重くてバランスが狂った・・・・・・・・
専用アダプタも買って取り付けたりもしたがやはりバランスが狂う・・・・・
それにこの機体ではモーターと電池は重過ぎる・・・・・・・

そこでやや小さい当時高価なもっと小さい電池を購入し二つ付けた・・・・・・・

モーターの位置も前方から機体の中心へ・・・・・・・・

しっかりどの位置が良いか実験する・・・・・・・・


浮力が足りない・・・・・・・・

翼の面積が足りない・・・・・・・・

ボディが軟過ぎる・・・・・・・・

問題は山積みだった・・・・・・・・・


俺は小遣いをはたいてやや大振りなグライダー機を買った・・・・・・・

真新しいスチレンボディに穴を開けるのは勇気がいった・・・・・・・
しかし俺に妥協は無かった・・・・・・・・・

このまま買ったままで飛ばせばそりゃよく飛ぶだろう・・・・・・・

しかし俺がやりたいのはグライダーではない・・・・・・・

あくまで動力を持ち、どこまでもどこまでもこの大空を飛び続けられる飛行機だ・・・・・・・



何度もテストした・・・・・・

何度も失敗した・・・・・・・・

ボディのあちこちにダメージができた・・・・・・・・
しかし何よりもダメージがあったのは俺の小遣いだった・・・・・・・


いつも予算不足になった・・・・・・・

でも妥協はしなかった・・・・・・・・
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まだインターネットも無い時代・・・・・・
専門書だって無い・・・・・・

幼稚な設計図も描いた・・・・・・・・

俺はただ感と実体験だけが頼りだった・・・・・・

ボディもダメージが大きくて結局何台も買った・・・・・
そして買う度グレードアップしていった・・・・・・・・

予算不足に悩まされた・・・・・・

でも入る臨時収入とお年玉その他貯金を下ろして俺は情熱を注いだ・・・・・・
美人女優やアイドルと付き合っても三日で飽きる飽きっぽい俺だが一回熱中すると完全に納得するまで熱中する・・・・・・・


結局試行錯誤して出来た機体は、後から見ると櫓式にモーターを中心部に積んだイタリア空軍のサボイア式になっていたのだが、その頃はそんな事知らない・・・・・・・・・

俺の飛行機作りはそのまま人類の飛行機の歴史をトレースする・・・・・・・・


出来上がった飛行機は不細工だったが俺から見れば美しい機体だった・・・・・・・
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そして初飛行の日が来た・・・・・・・

俺は喜びを噛み締めて造成地に向かった・・・・・・・・


最初面白がって付いてきた友達も飽きてしまったのか誰も来ない・・・・・・


俺はやや風の強い冬の日、その飛行機「スピリット12号」を持って高台を登っていった・・・・・・



そして高台の一番上に立ち、深呼吸するとその「スピリット12号」を渾身の力でその空の端っこに押し出したのだった・・・・・・・・・


飛んでいく・・・・・・

俺の「スピリット12号」・・・・・・・・

全ての小遣い・・・・・前借してまで貯めた金を注ぎ込んだ俺の飛行機が飛んでいく・・・・・・・

友達はそんな飛行機飛ばないと言った・・・・・・・
ラジコン買って貰えばいいじゃんと言った・・・・・・・・・

違う・・・・・・俺は・・・・・・買って出来合いの飛行機を飛ばしたいんじゃない・・・・・・
しかし、この予算オーバーさは一台まともなラジコン飛行機買えたなぁ~とも思ったが・・・・・・


とにかく俺の「スピリット12号」は偶然の風の助けもあったのかヨロヨロとしながらもやや薄曇りの空を飛んだ・・・・・・・・

神のいたずらか偶然か・・・・・・俺の稚拙な設計の飛行機は高度をかろうじて保ちながら飛んでいく・・・・・・・・・・


どこまでもどこまでも・・・・・・・・・











って・・・・・オイっ!


どこまで飛ぶんだぁ~!






造成地の端っこを風に流されたのか横切り雑木林の上へ・・・・・・・
そして住宅地の方へ・・・・・・・


オイっ!


オイっ!









そのまま俺の全精力を注ぎ込んだ「スピリット12号」は消えた・・・・・・・・・・・・








しかし、俺の中ではそのまま「スピリット12号」はまだどこかの空を飛び続けているのだ・・・・・・・








ちなみに「スピリット13号」計画は資産破綻で頓挫した・・・・・・・・・・・









1670年初頭・・・

60年代日本製品が世界を席巻していた一休みの時代・・・相変わらず日本製品は凄まじいパワーだったけど無駄な抵抗で一時期本家アメリカ製オモチャなんぞが日本市場に入ってきていた。

市場には妙に怪しい国籍不明の商品が氾濫していた。

繊細で優秀な国産に比べ無骨でタフが売り物の米国製・・・そんな中に俺が凄まじく欲しくなったオモチャがあった。

モグラタンク・・・・・

俺が幼い頃見ていたテレビの中の近未来の世界・・・・・・

宇宙に人は足を運び、音速を超える飛行機・・・・・
人々は携帯を持ち家にはパーソナルコンピューター・・・・・・

正に未来の世界だ・・・・・・

サンダーバードの世界・・・・・

しかし・・・・・・

しかし・・・・・・・

何かを忘れているぞ・・・・・・・


何だっけ・・・・・・・


実現出来ていないギア・・・・・・・




そう・・・・・・・
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それがこのジェットモグラ・・・・・モグラタンク・・・・・・・

幼い頃は感じなかったが、すごいネーミングだよなぁ~
モグラタンクてぇ~
サンダーバードでもウルトラマン科学特捜隊、ウルトラ警備隊でも同じようなデザインのモグラタンクが標準装備されていたっけ・・・・・・

「ドラえもん 地下鉄をつくっちゃえ」ではこのモグラタンクが未来の道具としてドラえもんのポケットから登場する。
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やはり同じようなデザインである。

しかし・・・・・これだけは理論的に作れないそうだ・・・と何かの科学雑誌に書いてあったっけ・・・

片方を固定せねば同じようにグルグル回ってしまって有人は無理なんだそうだ。

でも・・・・・・

これが出来たとしても乗りたくないよなぁ~・・・・・・・
暗い世界にもぐっていってもおもしろくないもんなぁ~
ガリガリガリガリうるさそうだし、振動も凄そうだ・・・・・
カーステも付いていないだろうしさぁ~


閉所恐怖症ではないが、乗りたくないなぁ~・・・・・・・

地下何百メートルで故障したらどうするんだろうな~??????
エアコンとかもすぐ壊れそうだしねぇ~・・・・・・・



でもオモチャならいい・・・・
俺が欲しかったオモチャはこのモグラタンクのモデルだった。


アメリカ製のそのオモチャはオモチャっていうよりまるで工事資材機械のような機械だった。

あまり人気が無かったようで大きなオモチャ屋の片隅に置いてあったのを俺が買ったのだ。

随分高かったよ確か・・・・・貯めてたお年玉数年分全部持って行かれたっけ・・・・

それでも俺は満足していた。

さっそく電池を装填して部屋で動かしてみた・・・・

キュワンキュワンキュワンと身をねじらせ身悶えするように動くモグラタンク・・・・・

今思うと大人のオモチャのバイブレーターみたいだが当時はその力強い動きに観劇した。


俺は当時発売されたての強力乾電池キングパワーを装填して近所の公園にそのモグラタンクを持って行ったのだった。

8個並んでボディに収まったキングパワー乾電池はまるでアメ車のV8、8気筒のように頼もしく見えたっけ・・・・・




そして柔らかい砂質地面エリアにモグラタンクを突き立ててスイッチオン・・・・・

土を掻き上げて地面を掘り進むモグラタンクは圧巻だった・・・
カッコイイィ〜!

最初だけボディ部を固定してやり穴に入るとドリル部とボディが逆回転して身震いしながら突き進むモグラタンク・・・確かにこの動きでは乗組員が乗る有人型は無理そうだ。

でもやはりカッコイイィ〜・・・・・

大金つぎ込んだ俺の近未来マシンは地中に突き進む・・・・・

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そしてそのモグラタンクは力強く掘り進み、そのまま地中に消えたのだった・・・・・





あれから30数年・・・今頃は地球の核に到達し通過して反対側に抜けている事だろう・・・・・
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by glass-jaw-hopper | 2013-12-19 23:33 | | Trackback | Comments(0)
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