ああ無情
学生時代、観光地の住み込みのバイトをした・・・・・
夏季である。
暑い夏だったが避暑地の土地なので過ごしやすかったっけ・・・・
大勢のバイト生が全国から集まっていた・・・
とにかく合宿生活みたいな長期の夏季バイトであった・・・
毎日毎晩宿舎で宴会状態で長期バイトで一文無しで帰って来たバイトであったが、ホテルの宿泊客に混じって浴場サウナも使用出来たし、イベントライブでイベント期間中東ホテルの宿泊客だった当時アイドルの岩井小百合の部屋を担当したヤツが廃棄された使用品をゲットしてきて戦利品自慢し夜な夜な飲み会のメインイベントでセリに掛けて盛り上がったりと楽しいバイトだった。
皆散々酔っぱらって男女別れて互いの大部屋で雑魚寝する毎日・・・
何故か危険度が低いとされた俺は男部屋が満員なので女子ら公認で女子部屋で寝ていたっけ・・・・
四面女子のお姉さんらに囲まれて寝る・・・頭上のお姉さんに跨れた状態で寝ていたりもした。
嬉しくもあり何故か寂しくもあった・・・・・複雑な男心なのだ。
そのバイトの会社の社長さんの一人娘・・・・何故か俺を気に入ってくれた。
18で結婚して、20で別れた出戻りの娘さん・・・・・
まったく真っ新でキャピキャピ女子から恋愛対象として見られない俺だけど何故か訳ありの女性から好かれる事はたまにあった・・・・・ごくたまに・・・
人生の酸いも甘いもわかった女には俺の良さがわかるのだと自ら慰めていたっけ・・・
よく社長宅に招かれ一緒にご飯食べた。
社長の奥さんと彼女が台所に立ち料理しているのを社長とビール飲みながら眺めているとまるで結婚した若夫婦の旦那になったような気がした。
宿泊所に当てられた家からいそいそ出掛け社長宅にお呼ばれされる度に仲間に冷やかされた・・・
一体何が気に入られたのかわからない・・・・
モテた事が少ない俺はデータ不足であった。
元旦那は若くして切れ者、イケメンで女にモテて浮気が絶えなかったそうだ。
「もうあのタイプはこりごり・・・」と彼女は言っていた。
俺はどうも真逆のタイプだったらしい・・・・・
夏のシーズンが終わり掛けて避暑地の土地に秋の陰が忍び寄って来た・・・・・
俺の住み込みの長期バイトももうすぐ終わりだ・・・彼女との別れの日も近い・・・・
東京へ帰る日が近い日娘さんが目を潤ませ俺に言った・・・「もう他人とは思っていない・・・・・」
若かった・・・何もかも・・・・・そして未熟だった・・・・・
他人と思っていないと言われた俺・・・・・・
「じゃあ・・・・・・2万貸して・・・」
夜な夜なバイト仲間で飲み歩いて住み込みの長期バイトしているにも関わらず金が全然無かった俺・・・
東京帰る金が無かった・・・・・
タイムスリップしたのなら愚かな俺を蹴飛ばしに行きたい・・・・・
あの時ちゃんと対応していたら今頃は本当に婿養子で社長だったかも知れない・・・・・
風の噂で彼女が結婚したって聞いたのはその翌年だった。
相手はやはり夏来バイトで来ていた学生・・・・・
婿養子で入ったその男はボォ〜っとしたズングリムックリの冴えない男だそうだ・・・・・
夏季である。
暑い夏だったが避暑地の土地なので過ごしやすかったっけ・・・・
大勢のバイト生が全国から集まっていた・・・
とにかく合宿生活みたいな長期の夏季バイトであった・・・
毎日毎晩宿舎で宴会状態で長期バイトで一文無しで帰って来たバイトであったが、ホテルの宿泊客に混じって浴場サウナも使用出来たし、イベントライブでイベント期間中東ホテルの宿泊客だった当時アイドルの岩井小百合の部屋を担当したヤツが廃棄された使用品をゲットしてきて戦利品自慢し夜な夜な飲み会のメインイベントでセリに掛けて盛り上がったりと楽しいバイトだった。
皆散々酔っぱらって男女別れて互いの大部屋で雑魚寝する毎日・・・
何故か危険度が低いとされた俺は男部屋が満員なので女子ら公認で女子部屋で寝ていたっけ・・・・
四面女子のお姉さんらに囲まれて寝る・・・頭上のお姉さんに跨れた状態で寝ていたりもした。
嬉しくもあり何故か寂しくもあった・・・・・複雑な男心なのだ。
そのバイトの会社の社長さんの一人娘・・・・何故か俺を気に入ってくれた。
18で結婚して、20で別れた出戻りの娘さん・・・・・
まったく真っ新でキャピキャピ女子から恋愛対象として見られない俺だけど何故か訳ありの女性から好かれる事はたまにあった・・・・・ごくたまに・・・
人生の酸いも甘いもわかった女には俺の良さがわかるのだと自ら慰めていたっけ・・・
よく社長宅に招かれ一緒にご飯食べた。
社長の奥さんと彼女が台所に立ち料理しているのを社長とビール飲みながら眺めているとまるで結婚した若夫婦の旦那になったような気がした。
宿泊所に当てられた家からいそいそ出掛け社長宅にお呼ばれされる度に仲間に冷やかされた・・・
一体何が気に入られたのかわからない・・・・
モテた事が少ない俺はデータ不足であった。
元旦那は若くして切れ者、イケメンで女にモテて浮気が絶えなかったそうだ。
「もうあのタイプはこりごり・・・」と彼女は言っていた。
俺はどうも真逆のタイプだったらしい・・・・・
夏のシーズンが終わり掛けて避暑地の土地に秋の陰が忍び寄って来た・・・・・
俺の住み込みの長期バイトももうすぐ終わりだ・・・彼女との別れの日も近い・・・・
東京へ帰る日が近い日娘さんが目を潤ませ俺に言った・・・「もう他人とは思っていない・・・・・」
若かった・・・何もかも・・・・・そして未熟だった・・・・・
他人と思っていないと言われた俺・・・・・・
「じゃあ・・・・・・2万貸して・・・」
夜な夜なバイト仲間で飲み歩いて住み込みの長期バイトしているにも関わらず金が全然無かった俺・・・
東京帰る金が無かった・・・・・
タイムスリップしたのなら愚かな俺を蹴飛ばしに行きたい・・・・・
あの時ちゃんと対応していたら今頃は本当に婿養子で社長だったかも知れない・・・・・
風の噂で彼女が結婚したって聞いたのはその翌年だった。
相手はやはり夏来バイトで来ていた学生・・・・・
婿養子で入ったその男はボォ〜っとしたズングリムックリの冴えない男だそうだ・・・・・
by glass-jaw-hopper
| 2012-07-05 00:54
| 楽
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